なぜ35歳を過ぎてからと思うのか?

女性は年齢が上がるにつれて、
妊娠することが難しくなります。

そして、
35歳というのが、
1つの目安だと思います。

というのも、
35歳を過ぎたあたりから、
体内の妊娠に関係するホルモンのバランスに

微妙な変化が現れ

それが年を追うごとに顕著になってくるからです。

その一方で、
記歳を過ぎてから妊娠を考えるという女性は、
増える一方です。

なぜ女性は、
妊娠をこの年齢になってから考えるのでしょうか?

それは女性そのものの意識より

今の日本での女性を取り巻く社会環境が

大きく影響しているように思います。

先ほど均等法の話をしましたが、
均等法以降、
女性が積極的に社会進出した結果、
何よりもはっきりしたのは、
実社会の中で、
日本人女性がとても優秀だということです。

今の日本社会には、
女性の労働力はなくてはならない、
必要不可欠なものとなっているのです。

これからますます少子高齢化が進みますから、
〃女性力〃はさらに必要とされます。

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その一方で、
女性の労働を取り巻くインフラが整備されていないという、
大きな問題があります。

こうしたことは、
本来政治、
社会が解決すべきことなのでしょうが、
現実にはそうはなっていません。

そして問題の1つは、
仕事社会における男性の視点というものが、
均等法以降もさほど変化していないことです。

ある新聞社の記者の女性が取材に訪れたことがありました。

彼女自らの体験として、
「自分は30過ぎで結婚したのだが、
しばらく子どもができなかった。

すると、
非常に仕事がハードな部署を転々とさせられることになった。

そして、
38歳になってようやく妊娠して、
それを上司に告げたところ、
「なんだ、
○○さんは子ども欲しかったんだ』と言われた」ということです。

すなわち、
「できない」という現実を、
上司は「欲しくない」と認識してしまっていたのです。

さらに女性が仕事を持った場合には、
どんな職業に就いたにせよ、
男性同様一人前になるということが求められます。

例えば医療でいえば、
卒業して医師国家試験に合格した時点で、
法律的に医療は行えますが、
外科医を志したにせよ、
婦人科医にせよ、
実際の能力としてはまだ何も行うことができません。

そして、
男性と同様のスキルァップを求められるわけです。

いろいろな診療科目において、
専門医、
認定医という試験も設定されていますから、
こうしたものをクリアーするためには、
経験や実績を積まなければなりません。

それは、
男性、
女性において何ら違いがありません。

かつて私が医学生のころは、
どこの大学の医学部も、
女子学生の占める割合が1割程度でしたが、
現在では3~4割が女性です。

ですから、
女性医師が医療現場にいるということが、
当たり前になったのです。

そして、
こうした環境に身をおくと、
当然のなりゆきとして

子どもを持つということが難しくなってきます。

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また、
あなたがウナギ職人に興味を持って、
それを志したとします。

そうなれば、
もっと大変なことになります。

なぜなら、
ウナギ職人の修業は、
〃串打ち三年、
裂き八年、
焼きは一生〃、
といわれています。

すなわち、
一人前になるには一生かかるというわけです。

これでは、
結婚も出産もおぼつかなくなってしまいます。

人は1つのレールに乗つかると、
現状に流されてしまいがちです。

よその世界が見えにくくなりますし、
社会状況から半ばマスクされてしまうということも起こります。

また、
均等法の時代にあっては、
キャリアアップを目指すことによって、
昇進も昇給もしていきます。

ですから、
仕事そのものに対するやりがい、
達成感というものも大きくなってきます。

それがまた、
仕事へのモチベーションを高めるという形で

フィードバックするのでしょう。

そして気が付けば、
あっという間に35歳になっていたという人が、
とても多いと思います。

ですから、
多くの女性は、
好んで35歳を過ぎて

子どもを持ちたいと思っているわけではないのです。

こうしたキャリアアップを積むのと並行して、
体内では卵子の老化が日々進んでいるわけです。

くり返しになりますが、
私が何よりも痛感し、
多くの女性が語っているのは

「卵子が老化するということを自分の人生を振り返っても、
誰からも教えてもらったことがない」

という事実です。

ですから、
卵子のエイジングということに力点をおいて、
解説していきます。

それが不妊社会を変えていく

大きな力になると思うからです。